[TOV] テイルズオブヴェスペリア【PS3版】 レビュー(クリア編)

かなり引っ張りましたが、クリアです。一度やったことのあるゲームだけに、2回目の今回は、1週目でできるだけの要素をなるべく多くこなしておきたかったので(とはいえ、さすがに全部は無理でしたが)

テイルズオブヴェスペリア
対応機種:PlayStation 3
CERO年齢区分:B
ジャンル: RPG
発売日:2009年9月17日
希望小売価格:7,800円(税込)
プレイ人数 : 1人(~4人 戦闘時)

テイルズ オブ ヴェスペリア 公式ポータルサイト|バンダイナムコエンターテインメント公式サイト
『テイルズ オブ ヴェスペリア』公式ポータルサイト。

ストーリー

評価 A

やはり面白いです。本作は(というか、本作の原作である Xbox 360 版 ですが)私がテイルズオブシリーズに興味を持ったきっかけになった作品で、実際にプレイしてこれは最高だと思ったからこそ、シリーズ等はしようと思った作品でもあり。

今回は新キャラ追加ということで、箱○版のとは随所でストーリーも変わってくるだろうなと思ってたけど、そんなに大きな変更はないですね。追加ストーリーと補完ストーリーが入って、完全版になった、という感じか。途中挿入されるムービーはほぼ箱○のと同じで、新キャラのパティやフレンといったキャラはいないけど、さすがにエンディングはリメイクされてました。

追加ストーリーで話全体が崩れるということもなく、原作と上手く折り合ってまとまってたんじゃないかと思います。

グラフィック

評価 A

箱○やPS3の作品でグラフィックの評価が低いということは、今のところ経験ないですね。このTOVも例外なく美麗です。テイルズの場合は、CGは大体いわゆるアニメ風なトゥーンシェード(というのかな)でつくられているので、アニメ作品を見てるような感覚で遊べますね。

あと、フィールドや街ダンジョンは全て3Dで、フィールドは視点を360度まわせるけど、街やダンジョンはカメラ固定ですね。視点を自由にできるほかのゲームに慣れてると、この視点固定に違和感を感じるかもしれないけど、これはこういう演出なので、慣れるしかないですね。

ちなみに、この視点が固定されてるのを利用して、あえて見づらい位置に隠し宝箱があったりすることもあるので油断ならないです。

サウンド

評価 A

ストーリーが大きく3部に分かれてるようなんだけど、そのストーリー進度によってフィールドやバトルの曲が変化するので、これは良い演出だと思います。あと、街やダンジョンごとに違うBGMが誂えてあるので、それぞれの街やダンジョンの独特の雰囲気が出ていてストーリーをより盛り上げてますね。曲自体も良いし、繰り返し聞いても飽きない。

あとSEですが、個人的に進化と感じたのは、モンスター撃破時の音。箱○では「パーン」という軽い破裂音のような感じだったけど、PS3のは「ボーン」と爆発音のようになってました。箱○のは、ボス打倒時も同じ音が使われていて、どうも軽いなぁって感じがしてたので、今回これでちょっと重めの質感が出た気がするので、細かいですが良い変更じゃないかと思いました。

バトル

評価 A

従来テイルズのLMBSの3D版で、流れとしてはTOSやTOAのシステムの発展版。私の場合はテイルズはこの3Dからはじめたので、むしろ過去作の2Dの操作性に違和感を感じてたのだけど、古くからのテイルズファンにとっては、まれにこの3Dのシステムの受けが悪いようですね。でも、私はこれが好きです。

テイルズのバトルは、作品ごとに術技を使う際のTP(に相当するポイント)を使うシステムが違っていて、それがそれぞれの作品を特徴付けてる。今回のTOVの場合は、TP(要は特殊技を使うポイント)は標準的なRPGでいうMP(マジックポイント)とほぼ同等で、テイルズを知らない人でもRPGをやりこんでる人なら比較的理解しやすいと思われる。

あと、基本的にバトル参加するキャラは4人で、操作キャラは先頭の1人、残りはCPU操作。そのCPUへの指示は作戦という形で設定できるんだけど、これがかなり細かく設定できるので、意外と頭を使う。大抵は初期設定のやつでいけるんですけどね。PS3では、追加のスキルや術技などもいくつかあって、箱○にもあったけど、その属性や効果が変わってたり、そういう細かい(?)変更が結構入ってました。あと、パティ以外のキャラには隠し秘奥義が追加されているので、これを出すのもやりこみ要素になるかな。

キャラクター

評価 A

みんな個性が立ってて良キャラ揃いだと思う。特に主人公のユーリが、今までのテイルズの主人公のように未成熟な少年でなく、しっかり自分の生き方を決めた大人というところで、従来のテイルズにないTOV独特の雰囲気もあったと思う。(従来の、といっても私がこれまでやった限りですが)

で、PS3版では何といっても追加キャラのパティですね。これは一応しっかりとストーリーに食い込んでました。箱○版でもほのめかされていたあの存在を、実はこういうことだったんだよ、ということにして、ある程度無理やり持ってきた感はやはりあるんですが、それでも上手く食い込ませてあると思いました。パティというキャラも、狙ってる感はやっぱりあるけど、他のキャラに埋もれない独自の性格と能力を持っていて、それなりに使い応えはありました。バトルでの能力がギャンブル要素が多い感じなので、パティを参加させたバトルは賑やかで面白い。

もう一人、PS3でレギュラーキャラ化したフレンは、バトルではほぼユーリと同じ使い勝手でいけるので、ユーリをはずしたバトル(闘技場など)では、私はフレンを主に操作キャラにしてました。これはフレンスキーな人(主に女性プレイヤーかな)にも嬉しい追加要素だったでしょう。

あと、声優ネタだけど、カロルとパティの掛け合いがいきなりだったこともあって笑ってしまった。

ゲームシステム

評価 B

メニューは使いやすい。育成システムも普通にレベル成長なのでわかりやすい。ベース部分で問題に感じることはほぼない。

私の場合は、既に箱○版をプレイしてるので、システムをある程度理解してるから良いんだけど、やっぱり最初に覚えることは多い感はありますね。特に、武器のスキルの習得のシステムとか、最初から理解して使えるプレイヤーはどれだけいるかな。そのための周回要素ってことですかね。テイルズって、一度クリアしても、クリア時のデータのいくつかを引き継いで2週目を遊べる、ということが想定されているので、1週目はとりあえずストーリーだけ楽しんでもらって、2週目以降で本格的にいろんな要素をやりこんでもらおうという意図があるのかも。

あと、今回も時限要素(逃したら取り戻せない)は、ある程度箱○版のまま放置ではあったんだけど、いくつかは取り返しが利くように修正されてました。売ってしまうと二度と入手できないスキル付き武器とか、隠しダンジョンも、フラグを立てずにラストまでいってしまった後でも、PS3版なら出現させることができる。他にも、箱○で不評だったであろう部分がいくつか修正されてました。これは良い変更。

総評

評価 A

この作品は新規プレイヤーには十分魅力的な作品なんですが、今回の場合、既存作品の移植、リメイクなので、既に箱○版をやってる人にも、PS3でまた遊んでもらうだけの動機付けになる要素がどれだけあるか、という部分での工夫が多く見られた気がします。

その要素が追加キャラに追加ダンジョン、そして追加ストーリーですね。追加ダンジョンは、思ってたより少なかったんですが(BDになる容量増の分だけもっと入れ込んでくるかと思ってた)全体のバランスを崩さないというあたりで妥当な線かも。ストーリーに絡むダンジョンが2つと、隠しダンジョン扱いなのが1つ、かな。その隠しダンジョンの奥に、今作最強のボス敵が配置されていて、こういうのも、箱○版をやった人がPS3版でもう一度やってみるかと思う動機付けになる要素かもしれません。

あと、新しいコスチュームの追加とか、闘技場の団体戦の追加とか(箱○版は個人戦のみだった)、ミニゲームの追加なんかもあって、そういうあたりもPS3版で遊ぶ特典かな。そういう追加もありつつ、値段は箱○版と同じ値段というのは良心的。まぁ、そういう追加要素はなくとも、作品本編だけみても、箱○版同様、私にとって良作でした。

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