[レイトンシリーズ] レイトン教授 VS 逆転裁判 レビュー

あけおめです。本年一発目。正月の暇に任せてクリアしました。

レイトン教授 VS 逆転裁判
対応機種:Nintendo 3DS
CERO年齢区分:B
ジャンル: ナゾトキ・法廷アドベンチャー
発売日:2012年11月29日
希望小売価格:5,980円(税込)
プレイ人数 : 1人

レイトン教授VS逆転裁判(ニンテンドー3DSソフト)
2大アドベンチャーゲームが奇跡のコラボレーション!!ニンテンドー3DSで2012年11月29日(木)発売!

ちなみに、私はレイトンシリーズとと逆裁シリーズは、一応メジャータイトル全てプレイ、クリア済みです。(ソーシャル除く)この2シリーズは、ゲームシステムはともかく、世界観が両者で全然異なるので、正直その2つがミックスされてどんな世界になってるのか全く想像つかなかったんですが……

以下の評価はいつも通りRPG目線ですが、無理やりアドベンチャーに合わせて評価してみますよ。(S、A、B、C の4段階評価。あくまで私主観ね)

ストーリー

評価 A

メインの流れは、どちらかというとレイトン側ですかね。つまり、世界観もレイトンシリーズが踏襲される感じで、全体の話が構成されてるイメージ。舞台は、まずはロンドンからスタートして、どこか得体の知れない異世界に迷い込んでいく。そこは、いわゆる現代とは別の常識が通用していて、科学ではなく《物語》と《魔法》が支配している。

この《物語》というのは、その世界の創造主とされる人物、ストーリーテラー氏によって書かれる物語のことで、そこに書かれた通りの出来事が起こる。そしてその世界は科学ではなく《魔法》が存在する。その魔法を使うのは《魔女》とされる存在で、その世界ではその魔女であるというだけで処刑されるという、中世ヨーロッパの魔女狩りをモチーフにしたような設定。

まぁ、レイトンシリーズをやってる人ならわかると思うけど、そんな現実離れしたような世界が実際にあるわけないと。その裏には何かナゾがあるわけです。それを解き明かしていくというのが基本的なストーリー。若干無茶はありつつ、伏線は一応全部回収できてたし、よくできてたと思います。

何より、素直に面白かったです。

グラフィック

評価 B

マップとか全体的なグラデザはレイトン風。で、レイトン以外のメインキャラは逆裁の塗和也氏かな。アニメはプロ会社のボンズ委託みたいなので、数秒程度のワンポイントながらさすがにキレイでした。

レイトンにしろ逆裁にしろ、背景やオブジェクトが見づらいと調査しづらくなるんだけど、今回は目立ってそう感じた部分はなかった。個人的に逆裁は逆裁1が基本になってるのは良かった。ナルホドくんやマヨイちゃんの表情づくりも逆裁1のモデルを3Dで再現しようとしてる努力がみられ、アクションのアニメーションもついて良い感じ。

ただ、最近の逆裁…てか逆転検事の悪い癖が出ていて、コトある度にピカピカと画面フラッシュ入るのは、いくらそういう演出とはいえやめて欲しかったかもしれない。

サウンド

評価 A

大好きです。もうそれに尽きる。

これはイメージですが、調査、ナゾトキパートはレイトンBGM(が多め)で、法廷パートは逆裁BGM(が多め)って感じかな。ただ、BGMはいいとして、逆裁風味を出したいためか、いちいちフラッシュと共にクラッシュ音(ビシッとかグワシャッとかいうアレ)を、あまり必然性なく入れるのは、ちょっとどうかとは思った。それをさておけば、BGMは素晴らしいと思う。

個人的に、しょっぱなの(不思議な街に迷い込む前の)逆裁1尋問や追求の英国アレンジは抜群に好みかも。

キャラクター

評価 B

作品の性質上、どのキャラもかなり個性的で、ちょっと極端にキャラ作りされてる感があるところも、逆裁やレイトンっぽいディレクティングかなと感じました。レイトン、ルークは、まぁいつも通り。ナルホド、マヨイも、ま、まぁちょっとアレながら(後述)つくりや演出自体はいつも通り。

で、今回のキーキャラは大まかに4人。

マホーネ。今回の被告人?
ジーケン。今回の検事?
ジョドーラ。今回の検事ボス?
ストーリーテラー。今回のラスボス?

まぁちょっと違う…ってか若干ネタバレってか、終盤に向けてだんだん変わってくる感じではあるんですが、最初のロール的にはこんなイメージってことで。オープニングに派手に登場しながら、以降全く出番なしというジョバンニは残念な感じだったけど、エキストラキャラも基本良い味出してると思いました。

ただね、今回ナルホドくんとマヨイちゃんにも声があてられてたんだけど、何かどちらもイメージと違ったのよねぇ。まぁナルホドくんは今までは逆裁プロデューサーである巧舟氏があててたんだけど、今回はプロがあてるってことで、個人的にちょっと期待してたんですよね。それが、ナルホドくんの成宮さん、ちょっとチャラい感じで、要所で棒だし、若干噛み気味で全体に残念な感じに…

マヨイちゃんの桐谷さんは頑張ってたかもしれないけど、何かあの非常識ですっ飛んだ少女って感じとは違うような… てか、最近の般ピー(死語)向けアニメやゲームの声って、何でプロ声優を使わずに俳優やらタレントやらを使いがちなんですかね。俳優とか使うとギャラも声優よりずっと高いだろうに。やっぱり話題性で売っていきたいということなのか。これはこの作品に限りませんけどね。

とはいいましたが、レイトンの大泉さんやルークの堀北さんは、今じゃもうハマり役なので、慣れということもあるかもか。

ゲームシステム

評価 A

何といっても、今作は2つの人気ゲームのシステムがミックスされているところに注目されましたね。上でもちょいちょい触れてますが、基本的にメインシステムはレイトンのそれが採用されてる感じ。移動はマップ上で、通常時の調査は下画面で虫眼鏡ですね。街人に話しかけていろいろなナゾを出題されたり、いつものごとくオブジェクトタッチでひらめきコイン探しもあり。その進行中にキーキャラが事件に遭遇して、その解決手段として逆裁の法廷パートが利用されていると。

レイトンパートには、今回ミニゲームは特に無し。というか、法廷パートのボリュームが結構大きいので、ミニゲームを入れる余裕もなかったでしょう。で、その法廷パートですが、今回新しいシステムは、証言する証人が複数人で同時に出てくるってことかな。現実世界ではそんな裁判ありえないので、基本的に現実の常識が通じない世界である今作ならではなシステムといってもいいでしょうかね。複数人でしゃべると、証人同士の証言に矛盾が発生する。証拠品で指摘できない矛盾は複数人の証言の矛盾から導き出せというゲームですね。

あと、従来の逆裁で基本になっていた科学的証拠とか、それによる論証が、魔法がまかり通る世界では
基本的に効かないというあたりも、今作ならではか。そんなもんどうやって裁判するんだよと最初思うけど、魔法にもルールがあるとか、わりと上手く回るように考えて作られてました。これは面白かった。

総評

評価 A

おそらく、レイトン、逆裁の両シリーズを片方でもやってるなら、これはどちらのプレイヤーも満足できるデキではないかと。勿論、両方のファンな人は当然買いですね。ナゾトキは、いつものレイトンより若干難易度低めかな。法廷パートがちょっと手こずるかもしれないけど、逆裁シリーズでよくある「そんなんわかるかよー!」ってのは、今作はそんなになかったので、わりとストレスなくできた印象。

何といっても、ナゾトキにしろ法廷にしろ、ロジックが繋がったときの快感と、そのときの展開や、キャラやBGMの演出がさらにそれを盛り上げてくれて、もうストーリーが進んでいくだけで楽しい。面白い。まさに両シリーズ作品のいいとこ取りじゃないかと。

どういういきさつでこんなコラボができたのかは知らないけど、無理矢理くっつけて無茶苦茶やった割に上手く仕上がってたな、というのが率直な感想ですかね。ちなみに、逆裁側ラストに彼を登場させるなら、レイトン側ラストには『不思議な街』のアロマとか出してあげても良かったんじゃないかと、ちょっと思ったりもしました。

コメント

  1. http://www.fetang.com/ より:

    お世話になります。とても良い記事ですね。

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