[FF11] ヴァナ・ディールのエンディングに向けて

久々にゲームブログを書きますよ、と。

[FF11公式] 発表会ダイジェスト
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発表会ダイジェスト
本日、「ファイナルファンタジーXI」において、新プロジェクトを発表いたしました。 2002年の正式サービス開始から、多くのプレイヤーと共に進化し続けた「ファイナルファンタジーXI」と、 その舞台である仮想世界「ヴァナ・ディール」。 この5月...

2002年5月の正式サービスインから始まり、ここまで13年以上に渡ってサービスが続いているスクエニ初(当時はまだスクウェアだったけど)のMMORPGであるファイナルファンタジーXI(FF11)。当初の対応機種はPCではなくPS2というコンシューマ機向けであったこともMMORPGとしては新しかった。その後Windowsにもリリース、まさかのXbox360にもリリースされ、北米をはじめとした海外展開も始まり、全てのプラットフォームが同じサーバに乗り入れるという、そのへんの意味でも偉業(異業?)を成し遂げてきた作品といえるのではないか。

そのFF11が、ここにきて上記記事にある発表ですよ。内容をざっくりいうと、次の3点。

1. 最終シナリオの実装とPS2、Xbox360 へのサービス終了
2. FF11の世界観を使ったスマホ向けオンラインRPGの発表
3. スマホアプリとして制作されるFF11の発表

順番に触れていきますね。

PS2、Xbox360 へのサービス終了

つまり、大型アップデートはもうこれで終わりということ。

これはMMOである前のファイナルファンタジーとしては、そこで終焉を迎えると捉えても良いでしょうね。その後もバランス調整などのマイナーアップデートは続くという話だけど、これが他のよくあるオープンワールド的なMMOであれば、その住人は自分なりの目標をつくりながらプレイしていくのかもしれないけど、FF11はFF(ファイナルファンタジー)ですからね。その世界におけるシナリオの存在というのは大きいと思うのですよ。

加えて、PS2とXbox360のサポートも終了。PS2とXbox360というハードへの対応に関しては、PS3/PS4やXboxOneなどの次世代機が出ている今、旧世代機はメーカーサポートが終わるので仕方がないとも思うけど、逆に言えば、PS3/PS4やXboxOneなどの次世代機があるにも関わらずそれらに対応しないというのは、もうそこに勝機を見ていない、つまり、サービス維持のみに専念するという消極的な姿勢が透けて見えるわけです。

新生FF14がブレイクして軌道に乗ってきたあたりからFF11の人口減少も著しくなってきている感じはしつつ、それでも週末などは混雑するコンテンツもあったし、細かいアップデートも頻繁にやってるので、FF11もまだしばらくは盛況が続くかな?と思っていた矢先にこの発表ですよ。

やっぱりね。シナリオが終わるというのが一番象徴的だと思うんですよ。その最終章も、これまでのシナリオに登場したキャラを盛り込んでいくとのことで、無理矢理オチをつけようとしてカオスにならないことだけは祈りたいところだけど、まぁ、FF11のシナリオは全体的に良く出来てるので、そのへんはそこそこ信頼してるんですけどね。とにかく、どんな形であれ物語が終われば、あとは何のためにやり込むのかというモチベーション維持が課題になってくるわけで。プレイヤーにとってはね。

まぁ、それでもまだ続ける人はいるでしょう。FF11の世界に一緒にプレイするフレンドなりギルド(FF11ではLS)なんかの集まりがあれば、一緒にバトルコンテンツを遊ぶのは楽しいし、そこでストーリーの有無はわりと気にならないのかもしれません。

ただ、おそらく、ソロ中心のぼっちプレイヤーは、シナリオ終了を機にどんどん退場していくだろうなと。実際、ゲーム内のフレンド(知り合い)がどんどん消えていき、今でも残ってる人というのは少人数、若しくはソロでのプレイを余儀なくされている人が多いと思うのよね。そういうプレイヤーが今も残ってる理由って、廃になりすぎてやめるにやめられないか、またかつてのフレンドが戻ってくるかもしれないと期待しているか、あとはシナリオの先が見たいか……あたりじゃないか。

そのシナリオが終わるとなれば、かつてのフレンドが戻る見込みも限りなく低くなるだろうし、そういう人も消えていけばオレサマ強ぇー厨の廃人さんたちも自慢する相手がいなくなるわけだから、全体的にそれ以上プレイし続ける理由もなくなる。あとは、よくある末期のMMOのように静かに衰退していくんじゃないかなぁ。

スマホ向けオンラインRPGの発表

次に、2点目のスマホ向けオンラインRPG新作「ファイナルファンタジーグランドマスターズ」。

もうこれに関しては、F2Pのアイテム課金の時点で、今どきのソシャゲになるだろうことが容易に想像できるっていう。つまり、ギルかクリスタルかわからないけど、ゲーム内通貨っぽいものをリアルマネーで買って、それでガチャ回して武器や防具を揃えていく的なやつ。当然、そういう装備が充実していればハイレベルなコンテンツやランクの高い強敵に挑むことができ、そこでさらなる強い武器や防具をゲットできるぜ!みたいな。これ、きっと当たらずとも遠からずだと思うんだよなぁ。

あと、FF11の世界観、つまりヴァナ・ディールが再現されるということは、ヴァナの地名とか、登場するNPCとか、使用されるBGMとか、そのあたりで現役やかつてのFF11プレイヤーを取り込もうという腹なんでしょう。旧作のリメイクや焼き直しで小銭を稼ぐというのは、もう今のスクエニのお家芸といってもいいくらいだもんね。

リメイクって、スクラッチでキャラや世界観をデザインする必要がないので、出来合いの素材をアレンジして、古参客はもちろん新規客までも獲得できれば、確かにこんなコスパ良いビジネスはないかもしれない。特に旧作をプレイして思い入れのある人は、罠だと分かってても買うのよね(例えば、私とか)。

スマホアプリ版FF11

よくわからないのは3つ目。スマホ向けFF11というやつね。

FFG(って略すのかしらんけど)を出すのに、さらにあえて同じプラットフォームにFF11を出す意味って何なのだろうか。もしかして、これから緩やかに衰退していくであろう現行FF11のプレイヤーの避難先として、若しくはそのフレンド同士のコミュニケーションツールとして用意されるものなんだろうか。あー、書いてて何か本当にそんな気がしてきた。FFGが新規客の開拓も目指した完全新作ということなら、スマホ版FF11は現役FF11プレイヤーの避難所になるのかもしれない。

今後、新たなストーリーの展開がないのであれば、もう「世界を救う」とか「大きな謎を解く」みたいなドラマチックで派手な展開もないわけで、あとはヴァナの住人の1人として平和に隠居生活していけばよろしいと。そうなればもうスマホでいいじゃん?というのも合理的ではあるかもしれない。

でもね。今もヴァナに残ってるようなプレイヤーが、スマホの世界に食指を伸ばすかといったら、私は微妙だと思うんだよね。スマホ以前に、今でもPS2やXbox360でプレイしてる人もいるくらいだから、もうそういうインフラから居を移すこと自体に拒否反応を示す人も多そうよね。つまり、ここまでずっとFF11やってるような人は、ずっと今のままで良いと思ってるんじゃないの。

実はそういう事情を運営側も分かっててスマホ版を出すということだとすると、PS2やXbox360のEOSL後も、様子を見てWindows版のサービスも終わらせる時期を探ろうという経営判断が見え隠れしてるような。

現実問題として、現行のFF11のサービスを維持するのもわりと限界だとは思う。13年ですよ。MORPGとかでなくて普通のITインフラのシステムでも、最近のライフサイクルは大体3年くらい、長くても5年程度を目処にリプレースされるわけで、10年以上前にリリースされたソフトなんて骨董品も良いところではある。むしろ良くぞ維持していると褒めてもいいくらい。

なので、そのアップデートを含めた維持コストと、そのユーザである住人(プレイヤー)の人口、つまり収支の折り合いを見て、EOSLすべきと判断されれば、現行FF11は容赦なく本当の終わりを迎えることになるんでしょう。スマホ版FF11は、そのときに備えた布石なのかなという気はしますね。それが今の運営のヴァナ住人への気遣いであり優しさなのか。ただ、そう素直に受け取れないのは、FFGはクルーズに、スマホ版FF11はネクソンにそれぞれ運営を丸投げというのがね。つまり、結局スクエニはFF11の運営から逃げ腰なのかなっていうね。

今後のFF11に対する姿勢

ともあれ、FF11という作品は、コンシューマー、オンラインというジャンル関係なくみたとき、私にとって一番長くプレイしている作品ではあります。途中、何度か離れてブランクのある時期もあるけど、それでもサービス開始から今に至るまで、同じゲーム(といえるかどうかは微妙だけど、少なくとも同じタイトル)を遊んでるという意味では、13年も続いてるゲームはFF11の他にはない。まぁ、今は週1ログインというかなりのんびりしたプレイにはなってますが。

という意味でも、そのFF11の終わりがいよいよ現実味を帯びてきたという意味で、今回の発表はいろいろ思うところがありましたよ。私にとって。久々にブログ書こうと思う程度にはインパクトのあるニュースでありました。

そもそも、私がFF11をやりはじめたのは、もう単純にFFシリーズのナンバリングだったからなんですが、もうこれは完全に騙された。BBUnit(PS2専用のLANカードとHDD)やキーボードが必要とか専用の回線が必要とか、何かいろいろ金がかかるんだなぁというあたりから違和感を覚えてはいたんだけど、やってみたらやっぱり今までのオフラインFFとは全く別物。

当時の私はMMOなんてものの存在すら知らなかったので、初めてその世界に入ったときの「一体何をやったら良いの?」感と、街中を歩いてたりフィールドでバトってる人とかが自分と同じプレイヤーであるということに奇妙な感動を覚えたのを今も思い出します。

そこからもう、ドハマりですよ。MMOに中毒性があるというのを身をもって体験。一時期、会社では居眠りしかしてなかったくらいヤバい時期もありました。まぁ、さすがにそういうのも長くは続きませんでしたがね。精神的にも体力的にも。

あれから10年以上と考えるとね、当時の私も今より10歳以上若かったと気付かされることもあり、何とも言葉にならない、かといってそう強く懐かしいわけでもない、何だかよくわからない感慨があったり。

ここまでやって思うんだけど、FF11はMMOという点でファイナルファンタジーではないと否定されることが多い作品ではあるけど、その世界観やシナリオに関していえば、私の中ではFFシリーズの最高峰といって良い内容なんですよね。できればこれ、オフラインの普通のRPGとしてリメイク(スクエニお得意の)して出してみて欲しいなと思うくらい。

んで、ここでこれを槍玉に上げて申し訳ないけど、今スクエニがおそらく主力の1つに位置づけているMMOである新生FF14は、ゲームシステムはとても良くできてるんだけど(一度失敗しているだけあって、今のシステムはかなり洗練されてると思う)、その新生FF14のシナリオや世界観に関しては、私に言わせれば支離滅裂、いわゆるカオスなのよね。何しろ、ラグナロクが斧!あと、学者がヒーラーとか、吟遊詩人が弓アタッカーとか、黒魔法に属性がない(火エレをファイアで焼き殺せる!)とか、竜騎士がただの槍兵とか、召喚士が病気媒介人とか、忍者のベースがシーフという設定とか……あげていけばキリがないくらい何でもアリっていう。それがFF14の良いところといえばそうかもしれないけども、このへんは、FF11の方がファイナルファンタジーという世界を踏襲したポリシーがあって、かつ、FF11独自のしっかりした世界観があると思う。

まぁ、サービス中盤(いわゆるレベル75時代)のレベル上げゲーと廃人専用ゲーにはさすがに閉口しましたがね……(といいつつ、そこはそれなりに楽しんでたところではあったけど)。

ここまであくまで私の憶測と予想で書いてるけど、実際はどうなるかはわかりません。とりあえず、今後の動向も見守りつつ、それがどんな展開であれサービスが続く限りは、私自身はきっと相変わらず週1ログインのライトプレイヤーとしてやっていくでしょうと。私には他にもやらなきゃいけないゲーム、そう、やらなきゃいけないゲーム!が山のようにありますのでね?

プレイオンライン公式サイト
ファイナルファンタジーXI 公式サイト

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